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Jigi     最後

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日々はあっという間に流れます。私もディーンも順調に仕事をこなし、カイも元気に育ちまくり、ジギもゾイのナーバス具合に翻弄されながらも仲良くやっていたしね。そしてカイにどうしても弟が欲しいと毎日のようにお願いされていたのでクリスマスプレゼントにと御懐妊!産まれて来たのは女の子でカイは最初少しがっかりしていたけど、一人っ子じゃなくなった喜びと、妹のかわいさにデレデレになってましたね。私の中では産まれた頃からしばらくのカノアは南しんぼうにそっくりと思っていてそれはそれで愛おしかったですが...。
ジギはカノアが産まれるとまたまた親心に火がついてカノアの側を離れませんでした。カノアが泣けば側でちょっと困りながらぺろぺろとカノアを舐める、カノアが床に寝かされていれば踏まない様にぴったりと横に寝そべる。年とともに子供達に対する守る気持ちはもっと強くなってdog parkに行くと、遊ぶ事より子供達(カノアは私が抱っこひもで)に他の犬が飛びついたりしないかとヒヤヒヤしてる様子だったものな。それでもリーシュを持ち出すとうれしくて飛び跳ねるくらい子供っぽいところも変わらずに元気だった。
ある日、散歩に行こうとリーシュを出して来ても寝そべったまま。今までこんなことは一度も無かった。それでも行こうよーと連れ出したが足取りも重く嫌々な雰囲気だったので不安になり家に帰って来てすぐにVET.のいつもの先生に連れて行った。いろいろ検査してもらったけど特に悪いとこは見つからず、安心して帰って来たのである。次の日、ジギはすっかり元気になり食欲も戻り、散歩にも喜んで行くようになった。その日からディーンは撮影の仕事で1週間の出張に行った。
その間もジギはいつものように元気に一家の大黒柱犬として私たちの事を見守ってくれた。

その日は本当に突然やってきた。ディーンが仕事を終え帰って来て、久しぶりに家族全員がそろった、とてもお天気がよく素晴らしい日曜日だった。ジギが突然collapseした。腰が抜けたように崩れてしまったのだ。でも水をとても飲みたがり水を与えると寝そべったまま水を思い切り飲むのだ。そしてそれを吐く、そしてまたもっと水を飲む、そして吐くを繰り返すのだ。いつもの先生は休みで居ない、救急病院にすぐ連れて行こうとするのだが最早ジギは歩く事さえできなかった。隣のおじさんにも頼んでジギを車に乗せた。カノアが寝ていたのでとりあえずディーンが一人で行った。そのときはそんな重大なことではないだろうと確信していたのだ。しばらくしてディーンから電話。ジギのお腹にとても大きな腫瘍ができていたのだ。しかもジギは年だし、容態も悪化して弱っているため手術に耐えられないだろうという診断。私たちはその場で決断をしなければならなかった。しばらく電話を置いて考えた。
でも私たちはわかっていたのだ。

すぐにカイ、カノアを連れてディーンとジギのいる救急病院に向かった。その小さな部屋で私たちはジギと最後の時間をすごした。ジギは薬のおかげでだいぶ楽そうにしてはいたがもう立ち上がる事はできずに横たわったままだった。私たちは一人ずつジギを抱きしめ最後のお別れをした。そうしてしばらく過ごした後、そこの女医さんが注射を手に入って来た。説明を聞く私たち。彼女はジギは決して苦しまずに眠るように逝きますというようなことを言った。その注射が打たれる間もそしてジギがすーっと本当に眠り着くかの様に平和に目をつぶる瞬間も私たちはみんなジギの手を足を握り、泣きながら撫で続けた。そのジギの顔はとても安らかだった。
ジギはみんなが揃うのを待っていたのだな。本当はずっと辛かったのだ。わかってあげられなかった愚かな私たち。

2日後にジギを火葬する為にディーンとカイが出かけて行った。私はどうしても行けなかった。
固くなってしまったジギを見る事ができなかったのだ。
2人は夕方帰って来た。ディーンはカイが帰りの車の中でまだ暖かいその缶を足の間にはさんで泣きながら寝ていたと言って泣いた。ゾイは車に乗せられたまま帰って来ないジギを待ち続けた。1年くらいは車が帰ってくると必ず中を探しまくった。

その夜みんなで暗くご飯を食べていると2階でみしみし音がした。みんなで、あ、ジギが帰って来たよ、と言った。誰もそれを疑わなかった。夜の間、カイの部屋と私たちの部屋を行ったり来たりするのはジギがいつもやっていたこと。魂になってもそうやって私たちのことを見守ってくれているのだな。
私たちは今でもジギのことをmissしている。涙無くしては話せない。
そしてカイはジギのこと、彼と過ごした日々を決して忘れないだろう。

Jigi forever, forever Jigi
We love you.
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by maivenice | 2005-03-23 04:22 | Jigi

Jigi      part2

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私の両親は日本に帰ってきたらどうかと言った。頑固な私はそうするのは負けのような気がしてつっぱることにした。一家の大黒柱、そして母としての2役をこなすのに必死の日々が始まった。妊娠時代から始めた時間がかっちり決まっているビジネスの通訳、家でできる翻訳、洋服や小物の買い付け、日本のサーフィン雑誌用のインタビュー、とにかくなんでもやった。仕事の間、カイはベビーシッターに見てもらうしかなかった。たまたま本当にいいシッターさんが見つかり、ブラジル人のその彼女はカイをとてもかわいがってくれていた。それに家にはジギというすばらしいセキュリティーガードがいてくれたから。もしシッターさんがカイのことを虐待でもしようものならジギは容赦はしないだろうから私は安心して仕事することができたのだ。ジギと、カイはとにかくいつも一緒だった。カイは自分のもの(ご飯でもおもちゃでも)を全てジギとシェアした。そして自分もジギのご飯をボールに顔突っ込んでジギのように食べたり、水を飲んだりしてたなぁ。アイスクリームを食べるときも自分がペロ、ジギにペロ、また自分がペロ...というぐあい。そして2人は本当にいつも一緒だったのだな。カイはジギが側にいてくれないと寝れなかったし、ジギもカイから目を離すのは心配なようにぴったりとくっついていた。その頃、昔の知り合いのジョーから仕事を手伝ってくれないかと頼まれ、今のレコーディングのコーディネーターという仕事を覚えたのである。彼は私の師匠であり今でも大事な親友なのだ。この仕事は時間がめちゃくちゃで母子家庭向きではなかったけれど短期間にバーーーっと仕事してあとは休めるという利点もあったし、音楽好きの私にはぴったりの仕事であった。忙しいときは日本からおかんが助けにきてくれたし、それ以外のときはひたすらシッターさんとジギのコンビをたよりにしてがんばった。このころ、ジギがいなかったら私はこの仕事を絶対に続けてはいなかっただろうし、生活に負けて日本に帰っていたかもしれない。
カイがプリスクールに行くようになるとジギは少し淋しそうだった。でもその分私と2人で思い切り散歩で走らせてあげられた。ジギはカイが一緒の散歩のときは絶対に引っ張らなかったし、急に走り出すようなこともしなかったから。
カイが5歳の夏、劇的な出会いをしたディーンとめでたく再婚!ハッピー!!ジギは最初ディーンが家に来たとき入念にチェックしてたっけ。
そして仕事などで私たちが誰もいないときに淋しそうにしているジギのためにもう一匹犬を飼おうということになり、シェルターに行き、2日後に殺される予定だったゾイをつれてきた。ジギは偉ぶることもなく、精神的にかなりダメージを受けて弱っていたゾイをやさしく迎え入れた。こうして長年にわたる3人の大変ながらも絆の強い母子家庭生活から一転、5人家族になった。でもジギは引き続きカイの世話、そしてゾイのリーダーとしての相変わらず忙しい日々を送った。
今日はここまで。次を書くのが一番難しいけど、続きます。
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by maivenice | 2005-03-19 07:58 | Jigi

Jigi

Jigiの話はいつか書こうと思いつつあまりに辛いのと、うまく書き表せないのではという気持ちもあってなかなか書けないでいた。今月の終わりでジギが虹の橋を渡ってからちょうど4年。

ジギはカイが生まれる1年ほど前、犬を飼いたいなぁと思っていた私が新聞のペットアダプションのページでピュアのラブ60ドルというのを見つけ、飼うのならラブがいいなぁと密かに思っていたがピュアのラブは300ドルはするので絶対に無理と思っていた私の目を釘付けにして、すぐさま電話して速攻で見に行ったのです。場所はイングルウッドというかなりギャングスタ系の怖い人たちが多い所...バラ線でかこまれた庭のゲートを通りバックヤードに行くとそこには沢山の雑種がいた!ピュアのラブって...一体どこにいるんじゃ?しかし場所も場所ならば飼い主たちはもっと怖い系..ハの字の眉毛のまま立ちすくす私。そこにやってきたシェパードとハスキーの雑種と思われる元気のいいワン子が私の足下にやってきた。もう完璧なlove at the first sight。60ドルを払い、おまけでピットブルのパピーをくれるというブラザーを後にした。それからはジギと私の蜜な日々を送るわけだが、私め突然妊娠!!ひょえ〜〜〜〜。お父さん、お母さん、ごめんなさい!そしてできちゃった婚。激動の日々に関係なくジギはあくまでもサポーティブで私の大切なパートナーだった。結婚はしたものの、前夫とは全くうまくいかじ..そのうちにかなりのドメスティックバイオレンスが始まったわけです。腹ぼて、無抵抗の私をいつでも守ってくれたのはジギ。怒鳴り散らす彼の前に立ちはばかり真剣に牙を向いた...思い出すだけで涙がでる。Thank you Jigi.
そして出産、カイがこの世に誕生しました。イェーイ!!この不幸の絶頂の中で感じた最高の幸せ。なんとも複雑ではあったが、やっと愚夫が出て行ったあとの私、ジギ、カイの3人の暮らしは母子家庭の不安こそあったけど決して悪いものではなかった。そしてジギの活躍はまだまだ続くのである。
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by maivenice | 2005-03-16 14:20 | Jigi